そつろん日誌!

卒業論文制作に奮闘している文系大学4年です。

”ロマン” がたいせつ

前回の記事でも書いたとおり、卒論テーマは『源氏物語』と「長恨歌」。

このテーマを選んだ決め手はズバリ、

なんとなくロマンを感じるから。それだけです。

何しろ卒論はこれから1年近く付き合っていくモノ。そこにロマンがなくては向き合い続けることなんてできません。

それでは、ここで『源氏物語』と「長恨歌」のストーリーとロマンを、独断と偏見をもって紹介させてください。

 

源氏物語

いわずと知れた、モテ男「光源氏」の恋愛物語。彼のストライクゾーンは広く、自分の親世代から子ども世代、美人から個性派まで、さまざまな女性との恋愛をくり広げます。

ロマンがあるのは、その物語構成です。

光源氏の父と光源氏が、同じような構図、同じような文章表現で、同じようなストーリーを生きるのです。トキメキがとまりません。

 

長恨歌

とてもカンタンにいうと、中国の皇帝が愛する人を失ってひどく悲しむ話です。

この作品にはロマンにあふれたコトバがたくさんでてきます。例えば、

「私という木とあなたという木は、枝を絡めて、まるで1本の木であるかのように存在でいよう」

「私もあなたも翼が片方しかない鳥。だから常にとなりあって、支えあって飛ぼう」

1番ロマンを感じるのは、皇帝が死んでしまった恋人から伝言を受け取る場面です。

天国にいる恋人は、皇帝に人づてにメッセージを伝える際、ある工夫をします。

それは「ホントウに自分からのメッセージである証拠をみせること」

皇帝に自分からのメッセージだと信じてもらわなければいけませんからね。そのために、天国の恋人は、自分と皇帝2人しか知らない事実をメッセージに織りこみました。

その2人しか知らない事実が、7月7日に交わされたこの言葉です。

「私という木とあなたという木は、枝を絡めて、まるで1本の木であるかのように存在でいよう」

「私もあなたも翼が片方しかない鳥。だから常にとなりあって、支えあって飛ぼう」

死に別れ、もう二度と会えない2人の切ない愛。トキメキが止まりません。

 

このロマンにあふれた2つの作品。

なんと、さらにロマンにあふれた事実があります。

源氏物語』には長恨歌」の引用(パロディ?オマージュ?)が何度も登場するのです!

もちろん「私もあなたも翼が片方しかない鳥。だから常にとなりあって、支えあって飛ぼう」も出てきます。このロマンを見逃すわけにはいきません。

 

このようにして卒論テーマは『源氏物語』の中に登場する「長恨歌」に着目してなんとかするに決まったのでした。